「新しい僕たちを見てほしい」
ふぉ～ゆ～が悪役とパルクールに初挑戦！

――脚本・演出は劇団「山田ジャパン」を主宰し、『全裸監督』などの人気ドラマの脚本も手掛ける山田能龍さんが担います。今回、ふぉ～ゆ～のメンバーに当て書きしたそうですが、役どころでご自身と似ている部分はありますか。

福田　容姿は似ていますね(笑)。

辰巳　僕が演じるのは詐欺を得意とするライアン。舞台では、いつも役を生きるということをテーマに臨んでいます。詐欺師は言葉を使って時には容姿も変え、相手の心理を読み取って、うまく懐に入っていく。お芝居をして人からお金をもらう詐欺師に興味があって、いつか自分も詐欺師の役を演じてみたかったんです。今回、心理学にも触れながら、なぜ、彼が詐欺師になったのかを落とし込んでライアンとして生きていきたい。お芝居が大好きなのがライアンと似ているなと感じています。

越岡　僕が演じるシモンは、ハッカーでIQが高くてセキュリティーを突破するのに長けている。僕自身、フィッシング詐欺にあったことがあって、被害者の痛い気持ちは分かるので、それが生きるのではと思います。彼はキザで芸術家肌で方向音痴と書かれているんですが、方向音痴は似ているかなと。

福田　"方向音痴顔"だったってことだよな！

越岡　僕は"方向音痴フィッシング詐欺顔"ですね(笑)。IQが高い賢い役はやったことなくて、自分とはかけ離れているんですが、楽しみにしています。

福田　僕はユーゴという役で、僕は悠太というので、優雅な感じだなと。役をもらった時、お母さんに連絡したら「良かったね」と言われました。

越岡　うそつけ(笑)。

福田　犯罪集団のリーダーということで、ふぉ～ゆ～でもリーダーですが、何もすることがないので、作品の中ではすることがあるのかなと(笑)。役の中からふぉ～ゆ～のリーダーの仕事も見つけられたらと思います。ぶっとんだ男なんですが、僕がぶっとんでないので、どうぶっとんでいくのか。

松崎　私の演じるガスパールは身体能力に長けているキャラクター。自分で言うのも何ですけど、ふぉ～ゆ～の中では一番身体能力が高いので、そこが似ていると感じます。喧嘩っ早くて、口より先に手が出ちゃう、大悪党の救世主を演じたいと思います。

――福田さんは過去に山田さんとお仕事をされていますが、作品を通してご自身の新たな一面に出会ったりしましたか。

福田　とても感覚的なことなので、言語化するのにお時間もらっていいですか。

――はい、どうぞ。

福田　...............。

辰巳　寝るな、寝るな(笑)。

福田　言葉のもつ意味はひとつではなくて、それが後々記憶に残って、違う意味やメタファーに変換されていくことがあるんですけど、（山田）能龍さんの作品は、その感覚がとても深くなるんです。それでもともとはまってはいたんですけど、もっと演劇の魅力にはまった、はめられたなという感じですね。言葉の持つ力を自分の感覚でより深く知ってしまったんです。

――犯罪集団を演じるために何かされていることは？

越岡　僕はフィッシング詐欺経験済みなんで(笑)、悪者の映画やアニメを見て研究したいですね。

松崎　光と影があるというのと一緒で、太陽が昇れば夜が来る。夜になれば日本の反対側のブラジルは朝がくる。それを表現したいですね。

辰巳　無理だろ(笑)。すごいこと言ってんなと思ったけど、結局、中身なかった。時間返せよ(笑)。

――今作を通してふぉ～ゆ～のどんな魅力を感じてほしいですか。

松崎　僕たちは今まで笑いに特化していたけど、悪でエンターテインメントを届けるのはチャレンジでもありますし、ワクワクしますね。

福田　悪い男はカッコいいというのは男子の憧れのひとつ。今回、ちょっとカッコいい大人の空気をまとえたらいいかな。

越岡　パルクールがどう入ってくるのかまだ分からないんですが、挑戦するのは初めてで、大悪党を演じるふぉ～ゆ～も初めて。新しい僕たちを見せられたら。

辰巳　僕ら本当に仲がいいんで、どうやったってチーム感が出ると思うんです。今までの主演舞台はそこが強みでしたが、今回は犯罪集団といえども、個々はバラバラ。心の底からお互いを信じきっているメンバーが、逆にお互いを信じない犯罪集団を演じるのはチャレンジ。そんなドキドキを感じていただけたら。

――役では、表と裏の顔を使い分けるそうですが、皆さんは表の顔、裏の顔はありますか。

松崎　もしかしたら、今が裏の顔かもしれませんね。フッフッフッ。

一同　フッフッフッ　アッハッハッ　アーッハッハッハッ。

辰巳　ほら、チーム感、すごいでしょ？　チーム力すごいんですよ(笑)。

福田　暴露なら松崎君ですね。この人、地球人じゃないから。宇宙人です。

辰巳　彼は現場にあるお茶やお水、お弁当をリュックがパンパンになるまで持ち帰るんです。

松崎　この間も楽屋に余っていたものを全部持ち帰りました(笑)。すみません。このたびは謝罪会見にお集まりいただき、ありがとうございます。申し訳ありません。

――(笑)。最後にメッセージをお願いします。

松崎　「CRIMINAL FOUR "美しき"大悪党」ということで。

辰巳　「愛しき」　

松崎　あっ、松崎しげるさんが出ちゃいました。「愛のメモリー」を歌いそうに
なりました(笑)。「愛しき大悪党」ということで、能龍さんの力を借りてどう化学変化が起きるのか。「本人か役か分からないわ、これどっち？」というぐらいファンの皆さんを落とし込めたらいい作品になると思っています。ご支援、よろしくお願いいたします。

辰巳　クラウドファンディングか(笑)。

福田　僕たちの新たな魅力を自分たちでも発見できたらと思いますし、愛される悪党になれたらいいですね。

越岡　ちょっと悪い僕らに出会えるはず。ご支援、よろしくお願いいたします。

辰巳　アハハッ、クラウドファンディング。念願だった山田さんとの作品で、どのような悪党になるか楽しみです。皆さんが悪と善を考えられる作品になると思いますし、生の言葉のぶつかり合いと、要所要所のパルクールでワクワクドキドキ、そしてゾクゾクの作品になると思います。ぜひ、劇場に新しいふぉ～ゆ～を見に来てください。

取材・文／米満ゆう子

（2025年2月 6日更新）